男性が女性の職場で働くということ

近年、これまで女性が中心だった職場にも男性が進出するケースが増えてきました。しかし、女性の割合が高い環境で働く男性は、少数派ならではの特有の悩みに直面することがあります。業務を円滑に進めるためには、こうした困難を理解し適切に対応していくことが求められるでしょう。
多くの男性がはじめに戸惑うのが、コミュニケーションの違いです。女性同士の会話は、結論を急ぐよりも共感やプロセスの共有を重視する傾向があります。そのため、男性が得意とする論理的で結論から話すスタイルが、冷たいあるいは空気が読めないと受け取られてしまうことがあるのです。また、女性たちのプライベートな会話や恋バナの輪に、どのように関われば良いかわからず孤立感を深めてしまう人も少なくありません。
さらに、意図しない一言がセクハラと捉えられてしまうのではないかという過度な不安から、同僚とのコミュニケーション自体を避けてしまうケースもあるでしょう。力仕事や大変な役回りを任されやすい一方で、性別を理由としたやりにくさを感じる場面もあるかもしれません。たとえば、ケアの現場などで女性の患者さんから担当を拒否されるといった経験は、働くうえでの精神的な負担になり得ます。
こうした環境でうまくやっていくには、まず相手のコミュニケーションスタイルを尊重し、聞き役に徹する姿勢が大切です。性別で相手を見るのではなく、一人ひとりの同僚として誠実に接することで徐々に信頼関係を構築していけます。そして、少数派であることの悩みを一人で抱え込まず、同じ境遇の男性同僚や理解のある上司に相談することも欠かせません。